プロ野球の日本シリーズは見ていて面白かったですね。
阪神ファンには残念ですが、昨日、逆転ホームランを打たれて負けてしまいました。
やぱりトーナメントの試合は面白いと思った試合でした。
私のプロフィールに少し書いてあるのですが、中学生からソフトテニス(軟式テニス)をはじめ、社会人になっても実業団としてプレーをしていました。
ソフトテニスは、ダブルスの競技で個人戦でもダブルスで戦う競技です。
実業団選手の一番の目標となる試合は、全日本実業団選手権であり、企業イメージの宣伝広告にも繋がる試合です。実業団選手権に出場するためには、前年度のベスト8までに入賞したチームを除き、それぞれの都道府県で予選があり、ベスト4に入った実業団が出場権利を得ることになります。
全国で100チーム以上が参加するトーナメント制で戦い、優勝を目指します。
大会の開催場所は、次年度の国体が開催される都道府県で行われ、国体のリハーサル大会とも言われてました。試合は、3チームの団体戦で先に2勝した方が勝つことになります。
試合は3チーム団体戦で、それぞれのチーム内で大将の1番手、副将の2番手、3番手が出場するのですが、どんなオーダー(戦略)で戦うかは、チームの監督が決めます。
通常、対戦相手が自分のチームより弱いと見た時は、1,2,3の順番でオーダーを組みます。
相手の大将チームの1番手は強いが、それ以外の2,3番手がそれなりの力と見た場合は、3,1,2の順番のオーダー、また、1番手、2番手が強く、3番手が弱いと見た場合は、2,1,3もしくは、3,1,2の順番のオーダーを組んで試合に臨みます。これは、自分のチームの何番手が相手チームのそれぞれの選手の力量を推測してオーダーを組みます。
私のチームは、最高戦績がベスト16で毎年、大阪の予選から出場権を争って参加するレベルのチームで今一つ注目されないチームでした。ある年から選手補強のため、大学で優秀な成績を残した選手にスポーツ推薦枠で入部してもらう時期がありました。その時の大阪予選は優勝し、全日本実業団に出場できる権利を1番で通過しました。全日本実業団ではベスト16を突破し、ベスト8賭けの試合の時、自分たちのオーダーは、2,1,3とオーダーを組んで戦うことを決断しました。
北海道で開催された試合で、ベスト8賭けは、前年度優勝チームの川口市役所との対戦でした。
みなさんは、自分は何番に出場したいですか?
1番は、勝っても負けても、まだ、後ろにチームが残っているので、勝ち負けに直結することはありません。2番手は、1番手が勝っていれば自分がチームの勝ちを決めれるポジションです、その反面、1番手が負けていれば、必ず勝って3番手に回す必要があります。3番手は回って来た時点で自分が勝つか負けるかでチームの勝ち負けに直結するポジションです。
私は、3番手としてオーダーを組まれてましたので、自分の試合が回ってくるのは、1対1の3番勝負になります。ギャラリーは、前年度優勝したチームが大阪のどこの実業団か分からない、いわゆる強くないチームがどう戦うか興味を持ってたくさんの人たちが見ている緊張する場面でした。
でも、自分は予選からいろんな大会で3番手として使われてましたが、その経験からこんな思いがありました。自分と対戦するのは、相手の大将じゃない。(大将は1番か2番に出てくる)
大将でないなら、チーム内では3番手でも対戦相手と比較しても自分たちの方が上の可能性があります。これは、当たり前の考えられることですが、それ以外に自分にいつも言い聞かせていた考え方があります。
自分が勝てば、勝てたのは自分のおかげ、負けたなら自分に回した奴の責任。
なんとも都合のいい考えだと思いますが、3番手で試合に臨むなら、それくらいの気持ちでないとビビッてしまって話になりません。
そんななかで、川口市役所との3番勝負が始まったわけですが、相手がポイントするとギャラリーからの拍手がやかましく感じます。自分たちがポイントすると自軍の応援団の拍手だけで、完全にアウェイの状態でした。そんな中でも勝負は拮抗していて、ファイナルゲームまで持ち込んで最後のゲームはレシーブサイドで1ゲーム4ポイント先取で勝ちとなるのですが、1-3のマッチポイントを握りました。
自分のペアーはビビッてレシーブが入る見込みがありません。この1本は自分が決めると心に決め、相手サーブを前衛の横を抜くパッシングで勝負しました。ボールを打ったあと、サイドラインにオンラインするスーパーショットを決め自軍ベンチに勝ちを持って帰りました。
みんな抱き合い、喜びを謳歌する感動の瞬間でした。
その後のベスト4をかけた試合には負けてしまいましたが、翌年から3年連続ベスト8と全国の実業団から注目されるチームに育ちました。ベスト4まで入れば、表彰状やメダルももらえるのにその壁を打ち破ることはできませんでしたが、私は、1対1の3番勝負が大好きです。
因みに自ら3番手を望む人はほとんどいないと思います。


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