リスクヘッジを忘れた日本人

誰にとっても同じように正しくないソリューシ
ョンで合意形成を果たす方が、当事者双方が「私
はあくまで正しい」と言い募って合意形成ができ
ないよりも「まし」であるということについての
社会的合意は日本社会からは急速に失われつつ
あるように思われます。僕が先に「リスク社会が
到来した」という告知だけはなされたけれど、「リ
スク社会をどう生き延びるか」についての大切な
ことは何も教えられていないのではないかと申
し上げたのは、そのことです。
「つねに正しいソリューションを採択する」のが
ベストだと考える人々が今どんどん増えていま
す。
そんなのあたり前じゃないか。「つねに正しいソ
リューションを採択する」ことがベストであるの
は当然ではないか、とほとんどの方は思われるで
しょう。でも、これは必ずしも汎通的な真理では
ありません。
「つねに正しいソリューションを採択すること
がベストである」と考えない方がよい状況という
のが現にあるからです。
僕たちが生きている世界では、鋭い意見対立があ
るほとんどの場面がそういう状況です。
「つねに正しいソリューションを採択すること
がベストである」と考えない方がよい状況という
のが現にあるからです。僕たちが生きている世界
では、鋭い意見対立があるほとんどの場面がそう
いう状況です。
「つねに正しいソリューションを採択する」とい
う条件が課せらてた場合、「正しいソリューショ
ン」が何であるかを確定するためには、たいへん
な手間ひまがかかります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました