みなさんもこの言葉は1回は聞いたことがあると思います。
やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ。この言葉は、旧日本海軍の名将・山本五十六が残した名言として有名です。
自分も会社の中で部下指導をするときに心がけていた言葉です。当時の仕事は、交換機(電話を繋ぐ専用コンピューター)が特定の条件で使用すると電話が繋がらないといった問題が発生した時に原因究明をする役割でした。特定の条件を把握した上でプログラムトレースするのですが、条件がはっきりしていなければ原因究明に時間を要す仕事です。
ある案件で部下にその調査を任せて、自信をつけさせて成長させることを経験したことがあります。まず、自分が先に特定条件をもとにトレースし、バグがありそうな関数を特定したうえで、部下に調査観点を指示したうえで調査を開始させる。定期的に調査状況を確認し、大きく方向性が誤っていないかを観察しながら見守る。彼はようやくバグがある関数にたどり着いたのですが、バグをバグと発見できず、行き詰っているのです。その時は、どういった観点で調査をしている?と再確認し、今一度、調査をさせると、ようやくバグを発見したと報告がありました。労いの言葉をかけ、その日は、ご苦労さん会を開いてお酒を飲みに行ったものです。
その後、彼は、特に指導することなく、多くの故障原因を特定できるスキルを身に付けました。自分の育て方が山本五十六の言葉とマッチしているかはわかりませんが、それぞれの人材にちょっと背伸びしたら届きそうな案件を経験させ、自信をもたせ、褒めてやることが人を成長させることに繋がることだと思います。


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